日本とは大きく違う。海外の自転車先進国の歩みから学ぼう。

ロードバイクに乗っている皆さんは、海外の自転車事情を知りたいと思っている人も少なくないはず。

そもそもロードバイク自体、海外のものが多いですし諸外国のロードバイクは凄いです。

その背景には自転車が生活に浸透している、自転車と共に生きている人が多いというのも大きいでしょう。

自転車と共に生きている海外の生活

「オランダ人は自転車に乗って生まれてくる」。

そんな言葉があることを知っていますか?

オランダでは自転車が生活、人生に大きな関わりを持ち、自転車と主に生きていることが分かりますね。

そんなオランダでは約4人に1人が通勤・通学に自転車を利用しているそうです。

日本でもママチャリなどを利用している人が多いような印象を持ちますが、通勤・通学での利用率はたったの11.2%。

オランダに比べると非常に少ない数字であることが分かりますね。

この違いはどこから生まれてくるのでしょうか。

まずはオランダ、デンマークの自転車事情について見てみましょう。

自転車は人生のパートナー的存在。

オランダは世界でも有数の自転車王国。

そんなオランダでは、「3歳の誕生日に慮油浸から自転車をプレゼントされ、その時に乗り方を教わる」こんな風習があるんです。

オランダ人が自転車と出会うのは生まれてからたった3年後。

人生のほとんどを自転車と共に過ごしているということですよね。

そして、10歳になるとほとんどの子供たちが「国民交通試験」を受けて、実技とルールを学ぶことになります。
(任意ですが、全国の約90%以上の学校が参加。)

そこからは子供たちはどこへ行くにも自転車で。そんな生活の相棒になっていきます。

このような背景があるため、日本や他の国と比べても自転車への愛情も並み以上。

そして、大事に使い続けた自転車を乗り続けることがステータスにもなっているんですよ。

街中に自転車専用レーンが張り巡らされたコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンの街は、自転車を愛している人ならだれもがうらやむパラダイスのような街。

市内の主要道路には自転車専用レーンが設置されており、自転車専用の高速道路まであります。

コペンハーゲンの自転車専用レーンの詳細はこちらから。

ちなみに、将来的にはその高速道路を総延長300㎞にまで拡大する計画もあるそう…

デンマークでの自転車保有率は一人につき約一台。

老若男女を問わず、自転車と共に生きていく生活が定着しています。

海外ではなぜそこまで自転車が普及したのか

以上のようにオランダ、デンマークを始め諸外国では異常なまでに自転車が普及しています。

この理由として、様々な背景や国民の趣向性など様々な要因が関わっているんです。

その要因を大きく3つに分けたのでぜひご覧ください。

元々自転車のステータスが高い

皆さんもご存知の通り、ヨーロッパは自転車レースの聖地ですよね?

世界的に有名な「ツール・ド・フランス」や「ジロ・デ・イタリア」など数多くの自転車レースが各地で行われています。

そんな環境ため、多くの子供たちが将来の夢としてプロのレース選手になりたいと答えるほど、自転車文化が浸透していることが普及の要因として大きいでしょう。

自転車自体も、いわゆるママチャリのようなタイプではなく、軽快な乗りこなす姿がカッコいいとされていますね。

環境問題や地理的要因が大きい

人々の気持ちから自転車普及が進んだわけですが、それに加えて、環境問題や地理的な要素も非常に大きかったんです。

今ではほとんどの人が自転車に乗るようになっているわけですが、昔からそうだったわけではないんです。

ヨーロッパの各国は1960~1970年代では車社会になり、オランダやデンマークでもその例外では無く、オランダの道路にも自動車が溢れていた時期がありました。

しかし、以下の要因から元々主要な交通手段であった自転車が注目を浴びるようになっていったんです。

  1. 国土の約1/4が海面下にあることで地球温暖化の影響を受けやすいこと
  2. 環境への意識が高いこと
  3. 地形が平坦であること
  4. 年中温暖で降水量が少ないこと

オランダ、デンマークに加えてドイツなどでも、居住環境の改善や環境への影響を減らすことに対する意識が強くなり、同じような動きが起こりました。

このように、人々の気持ちに加え、環境問題や地理的要因からさらに自転車が広まっていきました。

国・自治体を上げての自転車政策が効果があった。

最後にそんな国民の移行をしっかりとくみ取り、国、自治体を上げて自転車のための政策が進められたのが最後の一押しとなっているはず。

この国を挙げた政策をしていることが、日本との何よりの違い。

どれだけ自転車に乗りたくても、自転車に乗れるような道路状況や駐輪場などインフラが整っていなければ、普及することは無かったでしょう。

オランダやデンマークのような自転車が普及しているほとんどの国では、自転車専用レーンの設置はもちろん。

駅前には駐輪場だけでなくレンタル自転車の設置を行うことで、車を使わずとも移動できるように環境が整えられています。

以上のように、国全体で自転車利用に対する整備を進め、交通システムとして確立させたことが自転車王国を作れた大きな要因になっているんです。

日本が自転車王国の何をマネできるか

ここまで、自転車が普及している諸外国について見てきました。

では、日本がこのような自転車先進国に近づくためになにができるのでしょうか?

もちろん、オランダやデンマークのように国や自治体が主導して自転車のためのインフラを整えることは重要。

国土が小さいですが工夫すれば改善はできるでしょう。

でもそれだけではなく、民間レベルでも様々な工夫ができるはず。

自転車通勤しやすい会社つくりをすること

東京をはじめ人口が多い都心では電車や車での通勤ラッシュが非常に深刻な問題になっています。

そこへ自転車通勤という救世主があるのですが、実はその救世主に頼れない人もいるんです。

なぜなら、会社の駐輪場の確保の問題や、季節の変化・天候不順、汗などの対処などの様々な問題があるから。

このような問題を解決していくこともこれからの企業には必要になってくると思います。

例えば、更衣室やシャワーの完備、渋滞を避けるためのフレックス制の導入、自転車ラックの提供。

このような自転車通勤者のための設備を整えてほしいところです。

そんな面倒はやらないと思う方も多いでしょうが、この設備を整えることによるメリットもあります。

それは、自転車通勤により健康増進が図れること。

会社の利益に直結することもありますし、社会的にもプラスに働くことでしょう。

社員が気楽に自転車通勤できる会社を目指すのも悪くはないと思いますよ。

小さな駐輪スペースを各所に作る事

自転車の普及に無くてはならないのが、色々な場所に設置された駐輪場。

しかし、日本では国土も小さいですし、人口も多いので大規模な駐輪場を確保するのは難しいですし、自治体が動かないということもあるでしょう。

しかしあきらめてはいけません。

例えば、自宅や地域の空き地があれば、小規模な駐輪スペースとして活用・提供するということもできます。

3~4台しか置けないようなスペースだったとしても近くに通勤している人を助けてあげることができるかもしれません。

ちなみに、ヨーロッパの街には3~4台位の駐輪スペースに小さな広告を設けていることもあるんです。

工夫次第では徐々に徐々にですが、自転車通勤・自転車利用を私たちで後押しすることもできるんですよ。

まとめ

以上のように、海外の自転車先進国には学べることがたくさんあります。

しかし、全てが私たちの日本で行えるとは思えません。

特に山がちな地形や四季がある気候などどうしようもないですからね。

ですが、近年では国や自治体でも自転車に対する施行を行っている場所もありますし、これからどんどん自転車に乗りやすい環境になってくことでしょう。

そんな未来を願いつつ、私たちは自転車をしっかり楽しんでいきましょう。

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