オランダ・アムステルダム。世界一の自転車先進都市はいかにして生まれたのか

皆さんは世界一の自転車先進国はどこだと思いますか?

アメリカでしょうか?以前に紹介したデンマークでしょうか?

いいえ、自転車先進国はオランダ。

その中でもアムステルダムは世界で最もサイクリストに優しい街に何度も選出されているんです!

最近では世界中で自転車の利用率が向上していて、日本もその例外ではありません。

この流れは健康面、お財布事情、環境への影響などを考慮した結果でしょう。

しかし、交通事故全体の件数が減少している一方で、歩行者と自転車の接触事故が増えていることが問題視されています。

そこで、今回は、「自転車と歩行者が共存すること」に成功している、自転車天国のオランダ・アムステルダムの事例から、日本でも学べる点を見ていきましょう。

1.街全域に自転車専用道路を整備する

日本でも徐々にですが、自転車専用道路が増えてきていますが、まだまだ他と比較すると少ないです。

そのため、自転車に乗る人達は、「車道に近い自転車専用道路を走るのが怖い」と感じている人も多いのではないでしょうか。

一方、アムステルダムでは、街のほぼ全域に自転車専用道路を整備しているので、初めて訪れる外国人観光客でも安心して自転車に乗ることができます。

見知らぬ地でも、どこを走れば良いのか、安全なのかが明確に分かる仕組みになっているんです。

さらに、全域に自転車専用道路が広がっているため、街のほとんどが自転車専用道路の使用法に正しい認識があります。

しかし、日本ではそもそも自転車専用道路を認識している人が少ないので、その使い方も分からない人も多いのです。

そのため、逆走など自転車の乗り方を改善するには、環境から改善していくのが最も効果的だと思います。

2.自転車道路・自動車道・歩道をしっかり分離する

オランダのアムステルダムの自転車道は、自動車道や歩道の3つそれぞれを物理的に分離していることが多いのも特徴になっています。

そのため、街を歩く観光客は「自分の横を早いスピードで追い越していくサイクリストがたくさんいるのに、不思議と恐怖感を感じない」と話していました。

街は車、自転車、歩行者の全員が安心して移動することが大切。

いちいち、自転車が近づくたびに”ビクッ”となるような街は嫌ですよね?

そのために、それぞれの道路を分離することの意義は非常に大きいと考えます。

さらに、日本で問題視されている歩行者と自転車の接触事故を防ぐことにも大きな役割を果たしてくれることでしょう。

そもそも、歩行者と自転車の接触事故は、自転車の走行マナーの悪さや、歩行者の歩きスマホなどによる注意力の低下など、様々な理由は考えられます。

とはいえ、このように、物理的に分離した空間が整えば、事故を防ぐことが期待できるはずです!

3.車道を無くして車の乗り入れを禁止する

オランダ・アムステルダムの中心部では、4分の1が車道そのものを無くすという大胆な整備を行っています。

これを聞くと、街の中心部は人の出入りが多いはずなのに、車の乗り入れを禁止しては困る人が多いのではないかと懸念してしまいますよね?

しかし、アムステルダムでは市民の8割以上が日常の移動に自転車を利用しているそうなんです。

これは街の中心部の6割以上が、自転車での移動に苦を感じることなく移動できるから。

街に自転車道が整備され、その道路を多くの人が使うことにより、さらにサイクリストに優しい街が完成する。

このような美しい循環が生まれているようですね。

4.車の速度制限を自動アシストする仕組みがある

アムステルダムでは、車道の一部を隆起させた「ハンプ」で、車の速度を減速を促したり、生活居住区ではわざと曲がりくねった道にすることで、速度制限を自然にアシストする仕組みになっているんだとか。

このような仕組みを施すことにより、1980年~2005年にかけて、車と自転車の走行距離は4割程度も増加したのに対し、死亡者数は6割近くも減少させることに成功したんですよ!

5.自転車専用信号機を設置する

オランダ・アムステルダムの人口は80万人、それに対して自転車が100万台もあるんです。

自転車の台数は、なんと車の4倍!

このように自転車が凄く多いのにも拘らず。自転車の走行により渋滞が起こることはそれ程多くありません。

これは何故でしょうか?

理由の1つとして、自転車専用の信号機があることが挙げられます。

降参を斜めに横断するときでも、車と同じようにそのまま渡ることが出来ます。

そのため、日本ではごく当たり前の2段階右折をする必要もなく、車より効率的で速い移動手段になっているんです!

アムステルダムの事例はどうだった?

移動手段を自転車にすることで、交通費やガソリン代の節約になるだけでなく、通勤時の最大のストレスである満員電車に乗る必要もなくなりますし、その緩和にもつながります。

そして、サイクリングすることで身近にあった素晴らしい景色や魅力に気づくことになるはず。

皆さんは、自転車先進都市のオランダ・アムステルダムの素晴らしい事例を見て、どう思いましたか?

恐らく、「羨ましい」「日本じゃ無理だろう」そんな思いがあるのではないでしょうか。

しかし、日本でも東京オリンピックに向けて、「自転車推奨ルート」の整備が計画されています。

これからサイクリストにとって、より良い環境ができることで、海外からの来訪者も含め、誰にとっても安全で、気軽に楽しめる社会になるでしょう。

とはいっても、東京が自転車の街になるというのは、全く想像できません。

例えば京都や福岡など地方の主要都市ならまだ現実味はあるような気がしますが…。

まずは日本でモデル都市となるような都道府県が出てくれば世間の目も変わってくるはず。

個人的には、自転車社会に力を入れていて、海外のサイクリストの観光客も多い四国などでどんどん進めてほしいと思っています。

とは言っても、東京オリンピックに向けて自転車整備を整えていくと発表していたので、どのように東京が変わっていくのか楽しみですね。

皆さんは、東京がオリンピックに向けて、本当に自転車に優しい街になることができるのか。

自転車社会のモデル都市としてどんな場所が良いのか一度考えてみませんか?

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